Archive for 6月, 2009

雨が透き

交差点の角、電柱の陰に靴が一つ立てかけてあった。曲がり角を折れて、水溜りを避けて、やや壁にスーツを擦るように歩き、気がついた。子供サイズの、サッカーの時に履くような靴でつま先を下にして、立てかけてある。つま先が僅かに曲がっており、その、部分だけ見ると、陸上のスタート、クラウチングスタートの時の、へんな器具に乗せた後ろ足、の、靴にも見えるんじゃないか。雨上がりの薄暗い空模様、靴の横から踵に抜けるオレンジのラインは、ゆっくりと、無数の粒が流動しているようにも見えた。雨に逆らい立ち上る、仄かに暖かく、暖かく。

立てかけられた靴の前にはやや広い水溜りがある。こどもひとりだったら、すっぽりと、とびこめるさいずだ。

ら。ひとりだと、べちゃ、うおおお、んだよもおおおお。

ヤな季節!

最近、大事な用事や成すべき責務を有耶無耶にして、何事かを考え込むことがある。

や、まあ、そんなの小学生ぐらいの頃から誰にでもあるんだろうけど、ここ一週間ほど顕著というか、限がない感じで長引いている。結局良くわからないとか、どうでもいいとかで終わってしまう。あるいは寝る。もぞもぞとしやがって、何がしたいんだ。手首を切るのと変わらん。議論などする時代は終わりつつあり、情報量を知性で実装し、人間の名に置いて知恵で武装し、結論を彼らの頭上に降らしめる必要がある。言葉を噤んでいると何も言えなくなる。好きな歌ぐらいは歌えるようでありたいが、その為のハードルが高い。